「雑談たぬき」は、ヴィジュアル系バントに関する話題を投稿する「Ｖ系たぬき」から派生して作成された匿名掲示板です。

他の匿名掲示板と比較してユーザー層が若く、特に「Ｖ系たぬき」においてはファン同士のトラブルが原因で誹謗中傷が起こりやすいという特徴があります。

今回は、雑談たぬきで誹謗中傷被害を受けた時の対応方法についてお伝えします。

書き込みの削除や、誹謗中傷の犯人を特定する手順を解説しますので、ぜひ最後までお読みください。

「たぬきの掲示板」とは

「たぬきの掲示板」は、元々はヴィジュアル系バンドのファン同士が交流する目的で生まれた掲示板です。

ユーザー数の増加に伴い、ヴィジュアル系バンドとは直接関係のない配信者、アニメ等、他ジャンルについての雑談を希望するユーザーも増えていったため、「V系たぬき」と「雑談たぬき」に分化しました。

「たぬきの掲示板」の種類と特徴

「たぬきの掲示板」には大きく分けて２種類の掲示板があります。

・ヴィジュアル系バンドの話題を扱う掲示板：V系初代たぬきの掲示板・V系こたぬきの掲示板・V系老たぬき　など ・その他の話題を扱う掲示板：雑談たぬき　など

「V系たぬき」はユーザー層が１０～２０代中心で、そのファン同士の交流を目的としていたことから、ファン同士のトラブルが多い傾向があります。

「雑談たぬき」「V系たぬき」に多い誹謗中傷の特徴 「V系たぬき」では、ヴィジュアル系バンドのメンバーやスタッフに対する文句や、ファン同士の妬みや何らかのトラブルから発展し、その結果として誹謗中傷、晒し行為が起こることが多い傾向があります。

「雑談たぬき」「V系たぬき」に多い誹謗中傷の特徴

「V系たぬき」では、ヴィジュアル系バンドのメンバーやスタッフに対する文句や、ファン同士の妬みや何らかのトラブルから発展し、その結果として誹謗中傷、晒し行為が起こることが多い傾向があります。

具体的には、個人を名指して「整形している」といった名誉毀損や、私的なやりとりやヌード写真、住所・氏名などの個人情報を晒すプライバシー侵害などの被害が挙げられます。

現在の「雑談たぬき」は、YouTube・ニコニコ動画・ツイキャス・ふわっちなどの有名配信者に関するスレッドや、アニメ／ゲームに関するスレッドが多いという特徴があり、配信者や運営者に対する文句やファン同士のトラブルが引き金となった被害が多くあります。

「雑談たぬき」「V系たぬき」の書き込みを削除する方法

①直接「たぬきの掲示板」に通報する方法

弁護士に依頼せずに「雑談たぬき」「V系たぬき」の書き込みを削除するには、スレッド内の「通報窓口」か「お問い合わせフォーム（https://contact.2ch2.net/）」から管理者に連絡する必要があります。

利用規約の確認を

利用規約の確認を 管理者に削除してもらうには、その書き込みがルールに違反していることが必要です。

「たぬきの掲示板」には「共通ルール」があり、「雑談たぬき」でもこのルールは適用されます。

たぬき掲示板の共通ルールで定められている禁止事項は、以下の内容です。

・出会い目的＆未成年の利用
・写メ晒し、他人に迷惑をかける行為
・売春・買春行為
・18歳未満の利用、18歳未満を勧誘する行為
・性器モロ画像・児童ポルノ等、日本の法律に違反する画像の交換
・荒らし行為、無意味な文字の連続投稿
・明らかにV系と関係のないスレ作成

出典： https://v.2ch2.net/test/rule.cgi/visualtanuki/

上記に当てはまらないものであっても、名誉毀損罪や侮辱罪、プライバシーの侵害など犯罪・不法行為・権利侵害にあたる書き込みは、削除できる可能性があります。

削除までにかかる時間

「雑談たぬき」「V系たぬき」で管理者に削除を依頼してから削除されるまでにかかる時間は、3日～2週間が目安です。

完了後の連絡はないため、依頼からある程度の日数が経ったら、削除されているかどうか自分で確認する必要があります。

②それでも削除されない場合は弁護士に

削除理由が明確でなかったり、書き込み内容が利用規約等に違反していると言えなかったりする場合などは、削除依頼をしても投稿が削除されない場合があります。

その場合、仮処分命令などの裁判手続きで削除を求めることができます。

ただ、法律の知識がない方が個人で裁判手続きを進めていくのは、書類の用意や法的な主張書面作成だけではなく、平日に裁判期日のために裁判所へ出頭しなければならないため、負担が大きく、現実的ではありません。

専門家である弁護士に相談しましょう。

「警察用窓口」はいつ・どのように使うか

「雑談たぬき」「V系たぬき」には、削除依頼や管理者への相談用メールフォームの他に「警察用窓口」があります。

この警察用窓口は、書き込みに事件性がある場合等に、管理者が警察とやりとりをするための窓口で、一般ユーザー（個人の方）用に設置されているものではありません。

「雑談たぬき」「V系たぬき」への書き込みが原因で、自分の身に危険が迫っているなどの事件性がある場合には、まず警察へ相談し、警察から「雑談たぬき」「V系たぬき」の管理者に連絡してもらいましょう。

雑談たぬきの書き込みを特定する方法

最後に、「雑談たぬき」「V系たぬき」の書き込みを削除するだけではなく、投稿者を特定して責任を追及したいときの対応方法についてお伝えします。

特定するまでの手順

雑談たぬきの投稿者は、書き込みを行った際の「IPアドレス」から特定することが可能です。

1.「たぬきの掲示板」に投稿者のIPアドレスを開示するよう請求（裁判手続き）
2.開示されたIPアドレスからアクセスプロバイダを特定し、そのプロバイダに、そのIPアドレスが付与されたユーザーの個人情報を開示するよう請求（裁判手続き）
3.開示された個人情報から、投稿者の名前や住所を特定

投稿者を特定するまでの注意点

誹謗中傷の投稿者を特定するには、「IPアドレス」を得て「個人情報」を得るという、２つのステップが必要になります。

しかし、サイト運営者やプロバイダは、IPアドレスやそれに紐づく個人情報の履歴を長くは保存していません。

会社によりますが、保存期間は投稿から3～6ヶ月ほどなので、遅くとも投稿から3ヶ月以内にアクセスプロバイダへ個人情報の開示請求手続きを行う必要があります。

犯人はどんな罪になる？慰謝料は？

投稿者をどんな罪に問えるかは、受けた被害の種類によります。

「雑談たぬき」「Ｖ系たぬき」に多い迷惑行為と、それが該当する主な犯罪は以下の通りです。

・いじめや嫌がらせ…名誉毀損罪、侮辱罪、プライバシー侵害
・悪評の流布…名誉毀損罪、信用毀損罪、業務妨害罪、侮辱罪
・なりすまし…名誉毀損罪、肖像権侵害、プライバシー侵害
・リベンジポルノ…恐喝罪、ストーカー規制法違反、猥褻物頒布等罪

また、犯人を特定して賠償請求を行なった場合の慰謝料・賠償金は、以下の金額が目安となります。

・名誉毀損…50～100万円
・侮辱…5～10万円
・信用毀損…5～50万円
・プライバシー権侵害…20万～50万円
・著作権侵害…10〜100万円
・肖像権侵害…10〜400万円

弁護士費用の相場

犯人の特定や慰謝料の請求のために弁護士に依頼すると、当然ながら費用がかかります。
手続き別の弊所のお見積りは以下のとおりです。

サイト運営者に対するＩＰアドレス開示請求…着手金20～30万円、報酬金5～30万円
アクセスプロバイダに対する個人情報開示請求…着手金20～30万円、報酬金5～30万円
投稿者に対する損害賠償請求交渉…着手金20～30万円、報酬金10万円～

※別途、供託金や実費が必要です。

まとめ

比較的若年層のユーザーが多い「たぬきの掲示板」では、バンド・配信者などのファン同士のトラブルから誹謗中傷被害が起こりがちです。
もし被害を受けた場合には、管理者に連絡して書き込みの削除依頼ができます。

管理者への依頼では削除できなかった場合や、犯人を特定して責任を追求したい場合には、ネットの誹謗中傷に強い弁護士への相談がおすすめです。

お一人で悩まず、まずはご相談ください。